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ベアリング技術サポート

電食診断

(1)電食とは
 ベアリングの電食はどのように起こるのでしょうか?

(2)電食の診断方法
 誤った方法では電食は解決できません。最新の電食診断技術

(3)最適な電食対策
 どのような電食対策が優れているのでしょうか。

      電食とは
図1 軸電圧と絶縁破壊

インバータ(PWM:Pulse Width Modulation)でモータを運転すると、必ず軸上に電圧が発生します。
この電圧がベアリングの内部のグリースで絶縁破壊を起こし、放電することで電食は進行していきます。
電食を防ぐには、軸電圧を確実に接地することが最も重要です。
電食の多くは交流モータで起こりますが、直流モータでもサイリスタ制御などで軸電圧が発生し起こることもありますので、モータの軸は必ず接地(アース)することが重要です。

簡単にわかる「電食が疑われる4つの特徴」

(1)インバータ制御

図2 ピッティング(電食初期状態)

インバータを使ってモータを動かしているというだけで、電食の可能性は十分に考えられます。
電食は、「異音」や「軸振動」など目や耳で認知されるまでは、放電痕(図2)がベアリングの転動面に形成されます。
電食が起こっていないとされるモータであっても、特別な電食対策を施している場合を除いて、必ずと言っていいほど、ひそかに電食は進行しています。

(2)高音の異音発生

図3 フルーティング(電食末期状態)

モータから高音の異音が発生してる場合、多くのケースで電食が発生していると考えられます。
異音の発生は、図3のようにベアリング転動面上にフルーティングを起こしており、電食としては末期状態です。
グリースの給脂をして一時的に異音や振動値が下がったとしても、すぐに異音と振動は再発します。

(3)軸振動値の上昇

モータの軸振動値をモニタリングしている場合、電食が進行して行くと、振動値が上昇していきます。
振動値の上昇は典型的な電食の症状です。

(4)潤滑の黒色化

ベアリングの潤滑が黒く変色している場合、多くのケースで電食と言えます。
グリースで放電が起こるため、グリースの炭化、また転送面の金属溶融により、グリースが黒色になっていきます。
グリースの色でも電食を確認することができます。

      電食の診断方法
ハンマリング測定

電食を調べるときに最も行われているのが、軸電圧の測定です。
モータのフレームと軸での電位差によりベアリング内の潤滑で放電が発生するため、その大きさがこれまで研究されてきました。
しかし、電食を考えるとき、(対地)軸電圧が大きいか、小さいかは問題になりません。その理由を簡単にご説明します。

(1)電食初期(異音も軸振動も発生していないモータ)

潤滑は絶縁体です。潤滑が新しいとそのインピーダンスも高くなります。つまり、高い電圧に至るまでベアリングで
放電を起こさないとも言えます。そのため、潤滑が新しいときは絶縁破壊電圧が高くなります。(図2)
高い放電電圧はエネルギーも大きく、放電加工のようにベアリング転動面を損傷させます。(図3)
また潤滑自体も放電時の熱により炭化していきます。

ハンマリング測定
図2 電食初期の軸電圧(尖頭値:高い)
ハンマリング測定
図3 ピッティング

(2)電食中期・末期

ハンマリング測定図4 電食中期~末期の軸電圧(尖頭値:低い)

潤滑内部に溶融した金属成分や炭化した成分が混じり、潤滑のインピーダンスが下がってくると、放電開始電圧も下がります。
それと逆に徐々に放電の回数も増えてくるようになります。(図4)

このように潤滑の状態によっても電圧値は変化しますので、電食を考慮するとき、軸電圧値は問題にはなりません。
その代わりに、軸電圧波形を確認することにより、放電電圧を特定することができます。
福田交易ではオシロスコープと専用のプローブティップにより軸電圧波形を捉え、電食対策の必要性から、対策の効果測定までお客様と一緒に、電食問題を考えます。

軸電圧波形測定

軸電圧波形を測定する、イージスSVPを使用することで確実に安定した波形を捉えることができます。

ハンマリング測定

軸電圧波形のイメージはこちら

      最適な電食対策
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