組付け方法

①洗浄し、油またはグリースを塗布

おねじを洗浄し、ねじ部に必要に応じて油またはグリースを塗布します。
締付ボルトをゆるめた状態で、FAN ナットをおねじにセットします。(図1)
ゆるみを確認します。

注意1)
用途により塗布してはいけない場合があります。

図1

②締付ボルトを対角かつ均等に締付け

FANナットの端面と相手方端面との隙間が1mm空いている状態で、締付ボルトを対角かつ均等に締付け、ねじの遊びをなくします。
この作業によりFANナットとおねじの中心線が一致することになります。(図2)

注意2)
この時、締付トルクが標準トルクMs以内で、ナットが固定されてゆるまない状態であることを確認してください。

図2

③仮締めし、ゆるめた後、締め直す

FANナットをがたつきがなく回せるようになるまで、締付ボルトを均等に少しずつゆるめます。
その状態で、FANナットを実際に要求される軸力以上で仮締めし、一度FANナットをゆるめた後、再度要求される軸力が得られるまで締め直します。(図3)

注意3)
本作業はFANナットの初期なじみに必要な作業です。

図3

④FANナットを完全におねじにロックさせる

4本または6本の締付ボルトを対角、かつ均等に標準トルクMsで締付け、(図4)FANナットを完全におねじにロックさせます。

●POINT
均等に締付ボルトを締めても軸に振れが残る場合

均等に締付ボルトを締めても軸に振れが残る場合は、おねじとFAN ナットの集積誤差が残っていることになりますので、締付ボルトの締付トルクを調整し軸の振れを調整します。
標準トルク値Ms はおねじの有効径4h 公差の中央値とFAN ナットの有効径4H 公差の中央値との組合せの場合を示しています。
おねじの有効径の大小とFAN ナットの組合せによりねじの隙間が異なりますので、締付ボルトの締付トルク値を調整する必要があります。

振れが大きい場所をマーク
その部分を目安にして振れが減少するように締付ボルトの締付トルクを調整します。

●POINT

  1. FANナットに使用している締付ボルトの強度区分は12.9 です。
    特に大きなゆるみトルクが必要な場合でも、締付ボルトのトルク値は、標準トルクMs の1.5 倍を限度としてください。
  2. FANナットは通常のねじより厚みがありますが、力を受けるねじ山数は、おおむね1/2となります。

取外し方法

各締付ボルトをゆるめ、ナットを取外します。

使用例

ボールスクリューサポートベアリングの固定

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