軸受鋼(英語表記:bearing steel)は転がり軸受に最も広く使用されている材料です。『高炭素クロム軸受鋼』とも呼ばれ、その種類はJIS G 4805においてSUJ1からSUJ5まで分類・規格化されています。一般的に、小形・中形軸受ではSUJ2が使用され、大形軸受にはSUJ3やSUJ5が使用されています。
なお、広く用いられているSUJ2は100Cr6(ドイツ)及び SAE52100(アメリカ)などと同等です。

軸受鋼には他の材料に比べ、高い硬度や耐摩耗性、及び不純物が少ないといった特徴があります。高硬度及び耐摩耗性といった特徴が、軸受に荷重が加わった際に生じる軌道輪と転動体の間の大きな接触応力に耐えることを可能とします。また不純物が少ないことで、材料内部での応力集中が発生しづらくなり、転がり疲れ強度を飛躍的に向上させることができます。

最近では軸受鋼に代わり、転動体にセラミックが用いられた軸受(例:ドイツ Schaeffler製 HCBシリーズ、ドイツ GMN製HYSシリーズ)も広く使用され、さらなる高速運転が可能となっています。
さらに、内輪や外輪に『クロニドール鋼』と呼ばれる新素材の特殊鋼が用いられた軸受(例:ドイツ Schaeffler製 XCBシリーズ)も使用され、低発熱性や異物に対するロバスト性向上に貢献、厳しい使用環境でも好評を得ています。

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