概要

可動接点などが接触状態になる時に、微細で非常に速い機械的振動を起こす現象のことです。そのような振動により音を立てる現象を指しますが、機械の加工時のびびり振動も同様に表現をし、加工時の面粗度荒れをチャタ―マークと呼びます。

基本原理

今回、加工による周期的なびびりについて説明をしていきます。エンドミル加工時の周期的なびびりは、安定限界線図によって特性をつかむことができます。

上図は、加工安定領域を表している図で、主軸の速度によって切込みの不安定があることがわかります。安定領域から外れた加工は、びびり振動が発生しやすく不安定な加工領域になります。
絶対安定領域は、主軸の速度にかかわらず、加工が安定して、びびり振動が起こらない領域になります。機械加工で生産能力を高めるためには、この絶対安定領域を増やすことが望まれます。

絶対安定領域を増やすためには、特定周波数での振幅ピークを抑えることと、なだらかにするような特性になるような部材の設計が必要になります。すなわち減衰性を向上させることが必要になります。 上図で示しているのは、剛性を2倍にした振幅、質量を1/2にした振幅を示していますが、振幅がなだらかになるのは唯一減衰性の向上ということを表しています。

用途

加工時にチャタリングを起こさないためには、機械に減衰性を持たせることが必要です。
工作機械では、主軸、各軸、ベッド、コラムなどに減衰部材を取り入れたり、工具・ホルダーにも減衰部材を使用することがあります。
減衰部材は、CFRP、硬質ゴム、O-リング、油膜、空気膜があります。または、異なる材質をサンドイッチとして挟むことでも減衰効果があります。
シェフラーでは、主軸に硬質ゴム、O-リング、油膜を取り入れ、減衰性向上に成功しました。また、ロータリーテーブル用ダンパー、油静圧リニアガイドも減衰性向上を提案している製品です。
欧州ではCFRPを使用した主軸で加工能力を向上させた実験例もあります。

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