概要
回転機械におけるデューティー(Duty)は、日本語では「使用」と訳され、時間的な使用状態を指します。使用状態は10種類のデューティーサイクル(Duty Cycle)もしくはデューティータイプ(Duty Type)に分類され、それぞれ規格(IEC 60034 / JIS C 4034)により定義されています。10種類のデューティーサイクルはS1からS10の記号が割り振られており、モータ仕様書などに記載され用いられます。
ここでは、当社取り扱いのモータで主に用いられるデューティーサイクルについて説明します。
S1: 連続使用 / Continuous Duty
文字通り、連続的に一定負荷をかけ続ける使用状態です。回転機械は熱平衡状態にあるため異常発熱することはありません。
S2: 短時間使用 / Short-time duty
一定負荷で指定時間継続運転した後に、回転を停止する使用状態です。継続時間を添えて定義する必要があります。
例:S2 - 5 min
S3: 反復使用 / Intermittent periodic duty
一定負荷の運転期間と、電圧を印加しない停止期間を一周期とし、これを反復する使用を指します。一周期における運転期間の割合を負荷時間率とし、それを併記して定義します。
例:S3 - 40%
より正確な定義のため、一周期の時間(T)を添えて定義するケースも有ります。
例:S3 - 40% T = 5 min
S6: 反復負荷連続使用 / Continuous-operation periodic duty
一定負荷の運転期間と、無負荷の運転期間を一周期とし、これを反復する使用を指します。
一周期における負荷期間の割合を負荷時間率とし、それを併記して定義します。
例:S6 - 25%
より正確な定義のため、一周期の時間(T)を添えて定義するケースも有ります。
例:S6 - 25% T = 10 min