概要

見かけの接触面積 と 真実接触面積

どんなに精度よく仕上げても、微視的に見ると平面には必ず凹凸があります。平面同士が均一に接触しているように見えても、実際に接触している面積は非常に小さいと言われています。
小学生の頃、算数で学習した四角形の面積の求め方である、縦(a)x横(b)を見かけの接触面積(Apparent Contact Area)と呼ぶのに対し、実際に微視的に見て、接触する部分の面積を真実接触面積(Real Contact Area)と呼び、特にトライボロジーでは区別して扱われます。

図1 見かけの接触面積 と 真実接触面積

"見かけ"より遥かに小さい真実接触面積

2,000㎟(イメージとして、1辺あたり44.7mm程度の正方形)の軟鋼でできた2枚の板を重ねたときの結果*によると、荷重2kgfを加えたときの真実接触面積の総和は0.02㎟(真実接触点の数は3)、荷重500kgfを加えたときは、5㎟(真実接触点の数は35)であったと解説されています。荷重をかけないと非常に小さい面積で荷重すべてを支えていることが理解できます。また真実接触面積は、見かけの面積とではなく、荷重の大きさに依存します。これは接触面と電気抵抗の関係から確認されています。

* 出典:「2.3 二表面の接触と真実接触面積」 - 『トライボロジー入門 摩擦・摩耗・潤滑の基礎』(2014)幸書房

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