静圧とは、流体が実際に外界に及ぼす圧力です。流れている流体の、ある位置における圧力のうち、全体の圧力から動圧を差し引いた圧力をさすこともあります。
すなわち、圧縮・堰止めなどの動圧を除いた圧力であり、単に圧力と呼ぶ場合もあります。ただし、これは位置エネルギーの変化が無視できるほど小さく、一般的な液体およびマッハ数の小さい気体において成立します。
国際単位系（SI）ではPa（パスカル）が使用されています。
種類
工業製品においては、静圧を利用して部品や回転軸を浮揚させ、駆動源により動作させることで、機械的な機能を持たせる機構として多数応用されています。
媒体として分類した場合、一般的に使用されている流体は圧縮空気、油、水です。
静圧で浮揚させた物体の駆動方向による分類では、水平方向または回転に分けられます。
用途
静圧の技術を応用した機構を有する用途・機構の例を以下に紹介します。
- ホバークラフト
- 工作機械などの案内軸受（リニアガイド）
- 回転体の軸受（工作機械の主軸、工具軸など）