概要

一般的なオイルシールの指標に全振れ量があります。
これはオイルシールを使用する上で、機械側の軸の振れおよび軸とハウジングボアの取り付け偏心量で、以下の式から求められます。

全振れ量 = 軸振れ(TIR) + 取り付け偏心 × 2

軸の振れは、軸のたわみ、偏芯、振動および傾きなどの不正確さが要因です。軸の振れは、軸が真の中心を中心に回転しない半径距離です。測定するには軸をゆっくりと回転させ、下図に示すようにダイヤルゲージの全移動(TIR)を読み取ります。

全振れ量01.png
軸振れ測定

取り付け偏心は軸とハウジングボアのミスアライメントで、下図に示すように、ハウジングボアの中心と軸の中心の回転の間の半径方向の差です。取り付け偏心は、機械加工や組み立ての不正確さが原因です。測定するには、ハウジングボアと軸にダイヤルゲージを取り付け、軸を回転させてダイヤルゲージを読み取ります。取り付け偏心は指標の合計読み取り値の半分です。

全振れ量02.png
取り付け偏心

ラビリンスシールの場合も全振れ量は、ラジアル隙間の範囲内でなければ接触しますので、注意が必要です。

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