概要

QC(Quality Control、品質管理)の観点から、保全業務は大きく「事後対策(起きてしまったことへの対処)」と「防止(起こりうることの抑止)」に区別することができます。
両者にはトラブルが起きたのかまだ起こっていないのかの違いがあり、施すべき方策も異なってきます。

後者の「防止」はさらに「未然防止」と「予知保全」に分けることができます。
未然防止は

  • プロセスの設計段階において
  • 発生が想定される問題を
  • あらかじめ洗い出しておき、各々へ対策を講じる
のに対し、

予知保全

  • 稼働中の工程において
  • トラブルの予兆に関係のあるパラメータを
  • リアルタイムあるいは定期的に取得し、これから発生するであろう何らかのトラブルが実際に起こる前に対策を行う
といった、具体的なアクションの違いがあります。

予定されたメンテナンス(定期的な部品交換など)の前に部品が故障してしまうトラブルによって、ラインの突発的なダウンを防げないことがあります。
予知保全システムの導入によってこのようなトラブルの予兆検知を可能とすることで、ラインのダウンタイムを無くすことが期待できます。

工業における予知保全では、マシンやワークに影響を及ぼす主要なパラメータである「加速度」「振動(速度)」「温度」といった物理パラメータを直接の観測対象にするほか、それらの変化(例えば長期的なトレンドの推移)といった関連パラメータ・事象に注目することで、異常の予兆をとらえることが試みられます。
これらの取得には当該パラメータを測定できるセンサー(加速度センサー、温度センサー、あるいはそれらを複合化した多機能センサーなど)が用いられますが、インダストリー4.0に代表されるオートメーション化の進行に伴って、センサーそのものにパラメータの処理・分析機能も持たせた「スマートセンサー」や、スマートセンサーを含む情報の処理体系を高度に統合化した「センサリングシステム」といった形で、高度な保全機能ひいてはサービスが提供されることも増えてきました。

当社には、研削システムやマシニングセンタなど、高度化の進む特定のアプリケーションに最適化された予知保全機能をもつスマートセンサーおよびセンサリングシステムの取扱いがございます。

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