概要

リッジマーク(ridge mark)は、転がり軸受(rolling bearing)の損傷事例の1つです。"フルーティング(fluting)"や"洗濯板状の損傷"とも呼ばれることがあります。「電食」症状の1つで、転がり軸受の内輪、外輪、または双方に生じることがあります。大形回転機で横軸(水平軸)回転の場合、負荷分布(load distribution)に従い、軸受外輪の地面側に集中して損傷が生じる場合もあります。

原因

リッジマークの原因は、軌道面にできた放電痕(微小クレータ)を転動体が転がるときの機械的共振が原因で、軸受に流れる電流自体がこのリッジマークを形成している原因ではない*1とされています。

原理的に軸電圧が発生するインバータモータやサイリスタ制御による直流モータに加え、製紙機械ロールや、フィルム製造用ロールなど静電気が発生する機械に使われる軸受内の油膜で放電する際に形成されるクレータの上を転動体が転がり、一定期間後、目に見えるリッジマークになると言われています。*1

この画像は360°回転させることができます。
深溝玉軸受外輪にできたリッジマーク

さまざまなリッジマーク

深溝玉軸受内輪にできたリッジマーク①
深溝玉軸受内輪にできたリッジマーク①
深溝玉軸受内輪にできたリッジマーク②
深溝玉軸受内輪にできたリッジマーク②
深溝玉軸受外輪にできたリッジマーク
深溝玉軸受外輪にできたリッジマーク
円筒ころ軸受内輪にできたリッジマーク
円筒ころ軸受内輪にできたリッジマーク

参考文献*1「Dealing with Shaft and Bearing Currents - Tom Bishop Technical Support Specialist Electrical Apparatus Service Association St. Louis, MO」

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