用途
- 産業用蒸気タービン
- カーボンリングの延命化
- 蒸気漏れを防ぎ蒸気損失防止
特長
- カーボンリングとブラシシールを融合させたハイブリッドシール
- 蒸気漏れを防ぎながら、タービンの軸挙動に追従できるよう軽量化
- カーボンリングを半数ずつFBSに交換し、長期に蒸気漏れを防ぐ
産業用蒸気タービンの課題
蒸気漏れの発生
蒸気のシールとしてこれまで、カーボンリングのように軸と、ぴったり合わせたものが一般的でした。
このカーボンリングは軸に対し、きつめのクリアランスであるために、脆弱で早期に摩耗しやすい傾向があります。一般にカーボンシールはまた、質の悪い蒸気により損傷を受けやすく、ひび割れることがあります。
カーボンシールが劣化すると、軸とのクリアランスが増加し、蒸気の漏れ、装置のダウンタイム、メンテナンスコストの増加につながります。
蒸気タービンの標準シール(カーボンリング)から、短時間で蒸気漏れが発生すると、漏れた蒸気が軸受箱へ浸入し、軸受を早期損傷させ、また資源である蒸気を漏出することになります。
Inpro/Seal Sentinel® Floating Brush Seal
従来のカーボンリング
- 脆弱で摩耗しやすい
- 短い(3~12カ月)寿命(必要寿命:3~5年または定修まで)
- 圧力と周速への対応が乏しい(1リングあたり40psi、周速50m/sほど)
- 流体固着現象:低速回転の慣らし運転を15分~1時間する必要がある
- 蒸気漏れはベアリングへの浸入で潤滑劣化を招く
Sentinel® フローティング・ブラシシール(FBS)
Sentinel®フローティング・ブラシシール(FBS)は、カーボンリングを保護し摩耗を遅らせるため、効果的なシールを長期間にわたって維持します。フィールドテストでは、カーボンリングの高圧(上流)側と低圧(下流)側にSentinel® FBSを設置すると、耐用年数を延ばし、ダウンタイムコストを3倍以上削減できることが示されています。
フローティング・ブラシシールは質の悪い蒸気への耐性があるため、カーボンシールの保護をします。一般的なカーボンリングは、少なくとも年に1回交換する必要がありますが、FBSと組み合わせると、メンテナンスサイクルが4年以上に向上します。
Sentinel® FBSの軽量設計により、軸摩耗と発熱が最小限に抑えられ、組込み時も、ブラシ剛性で自動調心されるため、FBSと軸の間での複雑な位置合わせが要りません。Sentinel® FBSは、カーボンリングのドロップイン機構によって、現場で簡単に取付けられます。
ラビリンスシールと組合せ設備アップタイムを向上
さらに、ベアリングアイソレータで軸受・潤滑を保護
Sentinel® FBSで、蒸気タービンの蒸気をシールし、また軸受箱側のシールをInpro/Sealのベアリングアイソレータ へ置き換えることで、蒸気タービン全体の信頼性を向上させることができます。
Inpro/Sealのベアリングアイソレータは、40年以上前から、石油化学プラントをはじめ、さまざまな厳しいシール環境で、ベアリングを長期に守っています。
産業用蒸気タービンの一部では、タービンの型番で直ぐにご提案ができる場合もあります。
是非お気軽に、蒸気タービン、またはポンプや減速機など従動機械についても、あわせてご相談ください。
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